私たちの会社は、創業して80年の歴史のある会社です。
昭和30年代のある時、世間はいわゆる『コウモリ傘』(ナイロンの黒い傘)ばかりの時代。
当時、従来からあった綿や麻の日傘に、透明のビニール製のカバーをかぶせ、『晴雨兼用傘』としても使えるようにしました。
このカバーを作るのに成功したのが創業者です。
当時はカバーをもじって『河馬印』という商標や『KABA』というタグを付けて販売していました。
その後、先代はビニール傘の開発に力をそそいでいったそうです。
今でこそ使い捨ての象徴と言われかねないビニール傘。
安物の象徴と言われかねないビニール傘。
現在、世代は創業から3世代目。時代は変わりましたが、先代のやりたかったこと。
それはビニール傘がファッションとして使われること、でした。
当時は、透明のビニール傘に花柄や幾何柄を付けたりして、アメリカに輸出をしていました。
そうです、アメリカの人たちに、ファッションのあるビニール傘を日本から輸出していたのです。
もう一度、
もう一度、
先代の思いを復活させたい。
ビニール傘を開発した思いを復活させたい。
業界の書物には、先代が『ビニール傘を日本で初めて開発した』と明記されています。
でも、
私たちは日本一じゃなくていいんです。
私たちは日本初じゃなくていいんです。
お客さんが、
『えっ?』
『どきっ!』
『キュン♡』
そんな、傘を提供できればと思っています。
喜んでもらえるかどうか、不安もあります。
めちゃくちゃ自信があるわけではないですが、スタッフ全員でデザインを考え企画した傘です。
そして企画は練りに練りました。
中途半端はよくないよということで、
テーマは、
『雨の日に咲く花』
100種類もの柄があるビニール傘を提案しようということになりました。
柄を考案するのは大変でした。
案が煮詰まるときもありました。
テイスト、柄、色、の打ち合わせをしていきました。
しかしながら出ても30種類くらいのデザイン。
ではどんな人に、このビニール傘を持ってもらいたいのか?
その人の趣味嗜好は?好きな服は?好きな音楽は?好きな男性のタイプは?
好きなスポーツは?好きな色は?好きな季節は?好きな食べ物は?
・・・・・・など打ち合わせしながら1つ1つデザインを完成させていきました。
その他、ハローキティ、マイメロディ、キキララ、ミッキー、ミニーなどのキャラクターの世界観も
私たちがデザインすることによって表現できるのなら、と思いキャラクターのビニール傘も作りました。
そうして1年以上をかけて、作品を創り上げました。
工場からは一時は『どれだけ柄を作るの!』と嫌がられることもありました。
でも、スタッフ全員が自然と笑顔でワクワクしながら仕事ができたのです。
そして、気づけば100種類もの柄があるビニール傘を作ることが出来ました!!
是非、暖かい紅茶などを飲みながら楽しんで選んでみてください。
それから。
『ビニール傘は使い捨て』、というイメージを少しでも取り除きたいので、素材にもこだわりました。
ビニールの素材にはこだわり、なるべく破れ難くなるよう従来のビニール傘よりも厚い生地を採用しました。
また、傘の骨も一般的に売られている骨に比べ、錆びにくくなるようにメッキをする時間を長くしました。
さらに傘の中棒(シャフト)も厚くし、少しでも強いようにしました。
ほら、もう使い捨てのイメージは無くなったでしょ?
どうぞ雨の日を楽しんでください。
この傘をさしながら、
たくさんの会話が生まれたら、最高です。
それが当店の出来る最大のサービスだと思っています。
在庫の限りがあります。
追加生産はしない予定です。
※すべて完売いたしました。※